「夜に咲く花」オ・ウィシク“キャラクターに関する長文のメールをもらい勇気が出た”

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写真=HighZium Studio
俳優オ・ウィシクが「夜に咲く花」に出演した理由を明かした。

オ・ウィシクは最近、ソウル江南(カンナム)区のあるカフェで行われたMBC金土ドラマ「夜に咲く花」(脚本:イ・セム、チョン・ミョンイン、演出:チャン・テユ、チェ・ジョンイン、イ・チャンウ)の放送終了インタビューで、中盤から登場するキャラクターソクジョン役として活躍した感想を伝えた。

「夜に咲く花」は、夜になれば塀を超える15年目の寡婦ヨファと、四大門の誰もが憧れる完璧な男、従事官スホの塀を超え、線を超えるドキドキ、ハラハラのコミカルアクション時代劇だ。

作中死んだと思っていたヨファ(イ・ハニ)の夫ソクジョン役を演じたオ・ウィシクは「台本に自分が演じるキャラクターのシーンがあまりないのに、出演を決めた作品は初めてでした。僕は12部作のうち、7部に出演しましたが、オファーを受けた時は台本が5部までしかまだなかったように記憶しています。(ソクジョンに対する)台本上の説明は何もなかったため、どんな人物なのか分からない状況だったんです。でも1部から5部まで読んだ時、非常に面白かったですし興味深かったので、出演を決めました。これまでの時代劇にはない要素がありました。僕は出ていないものの、客観的に見て魅力的な人物が多かったです。各キャラクターをどなたが担当したのか気になって聞いてみたら、イ・ハニさん、キム・ミギョンさん、キム・サンジュン先輩など、普段から好きで尊敬していた方が多かったので、楽しそうだと思いました。それでも、情報のない状況で出演を決めるのは簡単なことではありません。他のオファーもあった時でしたし、『夜に咲く花』は中盤からの参加でもあり、出演シーンも少なかったですので。制作会社からソクジョンに関する人物紹介と説明、初稿に入っていた分量などを書いた長文のメールをいただき、嬉しかったです。僕のことをこんなに信じて、必要としているんだと思ったら、それに報いたいし、チャレンジしたいという勇気が生まれました。特別な内容というよりは、誠意を込めた提案だという思えて嬉しかったです」と話した。

ソクジョンの魅力としては、意識の高い人だという点を挙げた。オ・ウィシクは「ソクジョンはヨファに出会った時も妙な同質感を抱き、彼女がかっこいい人だということを感じたと思います。憧れの対象だったかもしれません。ソクジョンもかっこいい人に気づける、応援できるかっこいい人だと思いました。僕が今まで演じてきた人物の中でも指折り数えられるほどのかっこいい人です。性別、身分、状況を問わず、一人の人間として見つめられること自体がまれですし、非常にかっこいい人だと考えました。彼のように意識の高い人のおかげで、未亡人たちが塀を超えられたのではないかと思います」と話した。

ヨファに対するソクジョンの気持ちはどうだったのだろうか。オ・ウィシクは「ヨファは見た目がとても美しいじゃないですか。ソクジョンが一目惚れするほどのルックスで、知れば知るほど魅力的な人でした。ですが自分のせいで彼女が15年間大変だったことを知り、申し訳ないと思いましたし、正体を知ってからはかっこいいとも思ったと思います。外見も内面的にも、ソクジョンが好きな面が多い人ですから。そのような状況がなかったら、ソクジョンは多分ヨファのことを最後まで愛したと思います。ヨファがソクジョンの理想のタイプなのかもしれないとも思いました。ずっと待っていた人なのかもしれません。離れなければならない状況であることを分かっていたので、自身の欲のせいで彼女の将来を妨害するような人物ではないと思いました」と答えた。

清に恋人と逃げたという設定に対しては「(過去愛していた人と)叶わなかったと思って演技をしました。家出をするほどの激しい恋に落ちたけれど、15年の間に別れたかもしれないですし。僕は別れたと思ったけれど、そんなに簡単に忘れたわけではないし、貴重な経験だと考えていると思いました。だからヨファとスホの関係に気づいた時も、ヨファがどんなに素敵な人なのか分かっていながら、2人のそのような気持ちがどんなに大切なのか知っているから応援することができたと思います。「ワイフのいる身」というセリフは、ヨファのためにしたソクジョンの嘘だと解釈しました。関係が深かったのは事実ですが、それを武器としてヨファに自由を戻してやったんだと思いました」と説明した。

途中から作品に登場するソクジョンは、スタッフたちが念入りに作ったキャラクターだという。オ・ウィシクは「スタッフの皆さんが念入りに作ってくれた気がしました。サングラスもいろんな種類を持ってきてくださり、全部試してみました。衣装や小道具についても別途に会議を行いました。それだけ力を入れていました。ミョンド閣に入る前までは髭が上がっていたけれど、その後は髭のスタイルが変わります。そのようなディテールも俳優一人の力では成り立ちません。みんなが努力してくれたおかげで魅力的な人物に仕上がったと思います」とスタッフに感謝を伝えた。

アドリブに対しては「英語の相槌に関しては、脚本家さんがソクジョンのコミカルな面を細かく書いてくれていました。海外での暮らしが長かったキャラクターなので、台本をベースに何箇所かに追加もしました。僕がアドリブをたくさんするとよく思われますが、意外と台本通りに演技をするタイプです。例えば、『サンキュー。ありがとうという意味よ。サンキュ、コマウォユ(ありがとう)』とライムを踏んだり、『コンニム先輩』を『コッ先輩』と省略して呼んだり。読み合わせの時にそうやってみたら、脚本家さんがフィックスしてくださいました」とビハインドストーリーを公開した。

劇中、コミカルな部分を担当するキャラクターとして、その程度についても悩まなければならなかった。オ・ウィシクは「自分自身にたくさん問いかけてみました。『これって現実的に可能な話なのか?言える言葉なのか?』と。目的が笑いになってしまうのではないか、自問し続けるタイプです。言えない言葉だと判断したら、どんなに面白そうでもやりません。『夜に咲く花』では、コミカルな部分を演技することにおいて、脚本家や監督と考えが一致しました。ソクジョンという人物に対する考えが似ていたので、楽しく演技ができました。コメディをやる時は主人公のように接近しようとし、真剣なシーンを演じる時は助演の気持ちで接近しようとする面もあります。簡単に言えば、あまりにも重くなったり、かっこよくなることを警戒し、あまりにも軽くなったり、目的が消えることを警戒するタイプです」と話した。

切り札として活躍したソクジョンに期待したことは「作品になかった色が入ったきたわけじゃないですか。重ね塗りをするよりは、なかった色を塗ったような感じが欲しかったんです。適材適所に登場したキャラクターだと思いました。死んだと思っていた夫が帰ってきたという設定自体が魅力的でした。新しい色と共に好奇心を誘発させる存在であって欲しいと思いました。妨害にならず、みんなの幸せに寄与できる役割でありたいと思いました」と伝えた。

ソクジョンと似ている点も挙げた。オ・ウィシクは「ソクジョンが何も考えていない、ただの自由な人で、愉快な人だとは思いません。ある意味、一番大きな痛みと恐怖を抱えている人物ではないでしょうか。どんなに軽くても家族と喧嘩をしたら気にかかるのに、15年間家を離れて生きること自体がどんなに苦しいことだったでしょうか。そんな時こそ愉快で前向きな気持ちで生きようとする面があると思います。実際の僕も同じです。よくないことがあった時、良いことをたくさん考えようと努力するタイプです。そこが似ていると思います」と話した。

記者 : パク・スイン